近況その他あれこれ - 104
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関西女子大生気質

 2008年の春から足掛け6年、縁あって大阪女学院大学(大阪府中央区玉造)の教壇に立っています。 
過去のビジネス経験を活かして、担当はビジネス専修コースで「人的資源管理、経営入門、経営演習、グローバルビジネス、
キャリアスタディ、Business Readingとゼミ(卒業論文)」を担当しています。
3年生と4年生は英語での授業になります。元来東京が地元で会社生活をしていた私にとって、
関西に居を構えて関西の女子大生を教える事など全くの夢物語です。住めば都と言いますが、
何故か関西弁を使うことは有りません。 粉文化の当地で、お好み焼きやたこ焼きがほぼ主食にはびっくり。 
有りえへん!! でも大分慣れました。とんペイ焼きはお勧めかも。 坪井直寿

ゼミ 本学は近畿圏でも授業料が高いミッションスクールの為か、両親が自営・経営をしている女子学生が比較的多いようです。関東の女子大生と較べると、何といっても、オープンさが一番際立っています。よそよそしさが先ず無い。場面によっては我々先生に友達感覚で接して来ます。学期末試験で落第点を付けると、恥じることなく何で落としたの?と、聞いてきます。また、試験中に手を挙げる学生、質問かと思えば、小声で「先生、この答えで合っている?」と聞いてきます。可愛いのかアホなのか?? ビックリ! 

 卒論は英文レポート20枚と10分間の英語プレゼンが必須です。これがまた、大変。春学期の6月末までに卒論テーマ決め、その後研究、サーチ、アンケート調査・インタビュウなどを纏めて日本語原稿を10月までに書き上げて、11月に英文に翻訳、 12月にプレゼン用のスライド作成、明けて1月に発表リハーサル、そして1月末に本番発表、2月初旬に論文提出。このプロセスでは、7月以降は学生たちの進捗がそれぞれ異なるので、個人面談を中心にアドバイスをしながら進行していきます。 が、突然、10月になってテーマを変更すると一方的に新しいテーマを持ち込んで、ガックリ! 

 日本語原稿の英文翻訳がまた頭痛の種。大学には翻訳などをサポートするネイティブの教員がチェック出来る体制になっていますが、全員の学生が利用するとは限りません。自信を持って私のチェックになりますが、中には日本語とあまりにも違う翻訳で、どうしてこんな英文に?と首を傾げる事が多い。辞書を引いて最初に出てくる訳語をそのまま使うので、文脈に適合する単語になっていない。主語が何か、時制が違う、be動詞が無い、など信じられない翻訳チェック途中で頭痛・気持ちが悪くなります。毎年、スケジュール遅れで年末年始が有りません。口頭発表の英語プレゼンは、さすがに普段オープンな彼女たちもその緊張は高まります。原稿無しでのプレゼンですから、如何にスライドを頼りに自分の研究テーマを聴衆に解りやすく英語で解りやすくプレゼンするかがポイント。ビジネス専修の4人の教授と4年生と、来年4年になる多くの学生が聴衆です。緊張の極みで泣き出す学生、聴衆が理解しているかは関係なく自分のペースでやり過ごす学生、質問タイムでは、逆に先生はどう思います?と切り返す学生、色々です。同じ4年間を大学生と言う立場で学んできた彼女達ですが、その有り様は様々です。英語力が問題ではなく、9ケ月掛けて取り組んだ自分の作品に愛情があるかどうかが、プレゼンにも表れます。

学生 卒論に大分ページを使いましたが、他の関西風と思われる学生気質が有ります。就職活動!! 卒業後の進路は、多くの学生が一般企業に就職します。中には海外に留学をする学生、教職に進む学生もいます。

  一番不思議と私に思える点は、関西・近畿圏外への就職先を殆ど選ばないと言う点。東京には会社も多くあり、チャンスは有ると思うが、怖い所、遊びには行くが、働く所では無いと思っている。CAやグランドスタッフなど空港関係の職種を希望する学生が多い点。総合職より事務職を選択する点。出来る限り自宅から通勤。でも将来は海外で働きたいと思っている点。どうしても就職出来なければ、派遣社員かパートで良いと思っている点。4年間勉強してきた英語を必ずしも使わない業種・職種選び。アパレルも大人気。

 就職活動をサポートするキャリアサポート部門は、登録した学生のサポートを懸命にしていますが、一割位の学生は、登録をしたものの、真剣に就職をしたい、つまり社会人になる事を真剣に考えていない学生達。呼び出しにも何の連絡も無し。ある日突然、海外に行くので就職はキャンセル。結婚をするので、彼の所に永久就職などなど。初任給の事はあまり考慮しない。兎に角、入りたい会社が先ず優先。職種はその後に考える。

 アパレル・ファッション系ならどこでもOK.バイト先の同業ならどこでもOK.コスメならどこでもOK。 結論的に言えば、関西女子大生はオープンで気おくれが無く、それほど将来を不安がっていないし、何とかなりますわ〜、と言う良い意味でのおおらかさが有るように思います。両親も娘たちに遠く離れては困ると言う思いが強いようです。東京と比較して気取った学生は少なく、ファションやコスメなども余り気にしない、自分流を大事にする学生が多いと思います。友達を非常に大事にする。仲間を大事にする。自分を犠牲にする。これらも東京とは違うように思えます。一言で言えば、オモロイ学生が多い。お笑い文化が根っこに有るようです。ただ、大阪と言っても北と南では大分言葉も気質も変わるようです。また、神戸地区の学生は、どちらかと言えば東京・横浜に近い雰囲気が有り、大阪の事は知りませ〜ん、とちょっと上から目線の雰囲気。今は夏休み。秋学期からまた、オモロイ関西学生達との授業、楽しみと心配・不安がいっぱいです。

 以上、この6年で私が感じた事です。必ずしも正しいとは限りません。根っ子は東京の女子大生とそれほど変わりはないかも知れません。適宜修正してお読みください。

(写真は坪井直寿君提供。去年と今年卒業したゼミの学生たちと) 2013.8.28r



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上智大学外国語学部英語学科 昭和39年入学43年卒業組ホームページ
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笠松亮 e-mail::ryoksmt@mail.wind.ne.jp
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