近況その他あれこれ - 96
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ベトナム・ホーチミン市 根本明典君から

皆様、お元気でしょうか? HPを拝見して笠松さんに連絡したらベトナムにいるなら
駄文を書いて欲しいというので近況をお伝えします。

 私は、今ベトナムはホーチミン市に来ております。

 観光ではありません。この歳で仕事で来ております。学生時代はろくに勉強もしないのに何となく開発経済に興味があったものですから、ずっと途上国というかドサ回りの仕事をしていたのですが、ちょっとしたきっかけでJICAのプロジェクトに参加して当地に来ております。まあベトナムと日本を行ったり来たりの程度ですが。

 ベトナムというと我々世代はベトナム戦争のイメージが強く(ベ平連運動なんて懐かしい言葉がありましたね!)何となく近寄り難い国と思っていませんでしょうか?何と言ってもあの米国を破った国ですから。また、堅い話し(昼間の仕事で十分です?)は別にして意外に知らないベトナムのホーチミン市を概観してみます。

hochimin1  左の写真は、サイゴン大教会(マリア大聖堂)でフランス統治時代に建造され、当市のランドマークになっております。 社会主義国に教会という取り合わせは当初違和感があったのですが、国民の10〜15%がクリスチャンで、数から言えば1,000万人以上、アジアではフィリピンに次ぐ多さというから驚きです。社会主義国となり、宗教弾圧がご多分にもれずあったようですが、しぶとく生き残ったようです。ミサの参加者をみると日本と違い若者が多いのが特徴でしょうか。イデオロギーとしては唯心論を否定している政府も徹底的に弾圧しなかったのが緩い東南アジア的いい加減さなのでしょうか。

 また、ベトナム戦争後一時経済が疲弊していた時期もありましたが、20年程前に始まったドイモイ(刷新)政策により市場経済化策を導入した結果、急ピッチに経済再建が進み、その付随的影響としてフランス的なものの再評価も進み、フランス時代の建造物の修復がブームとなっています。食べ物でもフランスパンが事の外美味しいのも意外感があり、そのパンにベトナム風な野菜や肉を入れて食べるのがいかにもごちゃ混ぜな東南アジアスタイル、摩訶不思議なものです。

hochimin2 左の写真の左側のは、コンチネンタルホテルというコロニアル調のホテルで、カトリーヌ・ドヌーブも泊まったとか。確か古いフランス映画にも登場してくるはずです。

 写真の右側の建物はフランス時代のオペラハウスで、実は戦争後全く同じものを再建したところがまたこの国のおおらかな一面を物語っています。この建物の前の通りがドンコイ通りと称し、ホーチミンの銀座ですが、その意味はなんと「一斉蜂起」通りということで、ベトナムというか社会主義国らしいなあとここで初めて感ずるのです。

 名前だけ聞くと他にも勇ましい名前の通りが残っています(例えば、8月革命通りとか)。現実はいたって非政治的ではありますが。 また、私が好きなのは、こうしたフランス式のカルチャーや建物ではなく、東南アジア特有の混沌さです。特に街の雑踏に身を置いているときの開放感は得も言えないものがあるのです。

▼つづく



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上智大学外国語学部英語学科 昭和39年入学43年卒業組ホームページ
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