以下は笠松の私的な感想です。
1月28日、聖イグナチオ教会での告別式が終わった後、参列したクラスメートがごく自然の成り行きでしんみち通りのルノアールに集まりました。ぽつりぽつりと授業での思い出話や、誰がモテたなどとという話が出るわけですが、そのうち近況報告でもということで、孫の世話や親を見送ったことなど、それぞれ人生のひとこまふたこまが語られました。
井上克彦君は卒業以来ずっと教育の仕事についてきたのですが、人生の転機は全てニッセル神父にお世話になったこと、荒廃する高校の現状など、使命感と現場の苦労をとつとつと語ってくれました。フルタイムの職を退いていても教育に携わっている人は何人もいるので、共感のため息が何度も出ました。教育者としての精神はニッセル神父から心の奥のほうにずっと受け継がれて生きています。
ニッセル神父は厳しい先生というイメージは畏怖の念とともに当時われわれみんながもっていましたが、同時にすごくシャイな面があることもみんな気づいていたようですね。女子の誰かがブラウスの襟をちょっと直したら神父と目が会ってしまい、その瞬間神父が顔を赤らめ、言葉が止まった、とか。40年以上も前の先生の授業が目に浮かぶ話です。
小松克廣君は馬込一敏君や新井利邦君とは親しくずっと交流が続いて、一方ではソフィア会にも折々に貢献していたのですが、クラス会というような集まりには最近顔を出してくれるようになりました。今回は学生時代の思い出をいろいろ語ってくれました。小松君の現在はこちらのページの記事をご覧ください。
そのほか、全員がひとりひとり率直に、卒業以来40年後の「今」の心情を語ってくれました。このまえ電車で席を譲られて、初めて素直に座った、あんまり疲れていて何のためらいもなかった(みんな納得)、といったことなど、身の回りのたわいないことですが、私にはこの集まりは心を開放して豊かにしてくれ、学生時代が貴重な時間だったこと、そしてそれが今なお続いていて、それを皆と共有することによって自分自身の人生を肯定できるのだということを改めて思い起こさせるものでした。
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2007年4月7日、ニッセル先生を囲むクラス会で 撮影・ビデオ提供は町田雅昭君
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