鹿野啓子さん(旧姓中山)から篠崎さん宛てにお便りがありました。本人の了承を得て掲載します。現在は南米のコロンビアにお住まいとのことです。クラスメートはほんとに世界中にいますね。
お元気ですか? 今、標高2,600メートル、南米はコロンビアの首都ボゴタに住んでいます。先日、知人に、あなたの名前で検索したら英語科のHPに出ていましたよ、と言われビックリしました。コロンビアにいらっしゃる方は、あまりないと思いますが、もし御仕事か何かでいらしたら、是非ご一報ください。
こちらには、ハべリアナというカトリックの大学があって上智とは姉妹校です。コロンビアは熱心なカトリックの国ですから、上智を出たと言うと、それだけで親しみを感じえもらえるようです。
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現在、ボゴタの街の北部に住んでいます。この辺は比較的治安が良いと言われるところです。建物はしっくりしたレンガ造りが多く、ヨーロッパの町並みを思わせます。しかし街中を車で通ると、車の間を縫って、沢山の物売りが闊歩しているのは、やはり南米ならではの風景でしょう。売っているものはというと、新聞、花、ガム、飲み物、お昼、果物、縫いぐるみ、タオルに洗剤等、考えつく限りのものが売られています。物乞いも多く、手のない人、足のない人、赤ちゃんを抱いた女性、小さな子供達等です。色々なパフォーマンスをして稼いでいる人たちもいます。火のついた松明をお手玉のように空に放り投げて見せる人。白塗りの顔で誰かの上にまたがり、白いシーツを被り、じっとオブジェのように立っている人等。なかでも小さな子供達が冷たい雨の中、小銭をもらうために、車の間を縫っているのを見ると、胸が痛みます。
この国で活躍?しているゲリラにより故郷を追われた国内難民は100万ともそれ以上とも言われています。今でも1日平均350人もの人たちが家を追われているそうです。だから通りで物を売れる人たちはまだましな方かもしれません。とはいえ、車をとめて、物を買ったり、小銭を渡したりするのは厳禁です。胸の痛みに耐えながら、目をあわさないようにして、信号が変わるのを待つのにも慣れました。
今、外では雷がなって激しい雨が降っています。高原なので、天気が変わりやすいのです。それではそろそろ夕食なので、これで失礼します。又御便りします。