2001年1月1日 鈴木正秀君のメッセージ
明けましておめでとうございます。
皆様におかれましても、新しき世紀をお迎えの事と存じます。千年に一度のミレニアム〜不思議と新たな息吹を感じます。しかし、女神ミレニアムはなかなかの手強き“気難屋さん”と御見受けいたします。IT先進国の米国大統領選はどちらが当選しても政策は大差ないとは言え、実に後味の悪い結果となりました。世紀末の日本においても、IT情報を鵜呑みにして不名誉な撤退をした自民党加藤造反茶番劇。
さて、21世紀のビジネス環境は「IT革命」と「世界大競争」。この二つの“大波”が業種・業界を越え、私達のビジネスの新しいあり方が問われています。新しい流通(卸売業・小売業)のあり方、新しい消費財メーカーのあり方、新しいマーケテングや広告のあり方、新しい資材調達のあり方など。
見方を変えれば、従来の日本的ビジネスや、私達の日常の仕事を見直す良いチャンスかもしれません。
“裏富士に雲一つなき淑気かな”
(株)プラネット 鈴木正秀
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12月31日〜1月1日 笠松の状況
スタンリー・キューブリックの「2001年宇宙の旅」を見ながら2001年にバタンと切り替わる瞬間を過ごしました。この映画が封切られたのは1968年、つまりわれわれが卒業した年です。2001年がほんとに来て、どんな時代になるなどといったことは考えませんでしたが、現実にやって来ました。
「アイズ・ワイド・シャット」を遺作としてキューブリックは亡くなりました。私は初期の作品からビデオやLD、DVDを集めて全作品を見ていますが、「2001年」はそれ以後のSF映画における映像演出の一つの基準となる位置を占めることになる作品です。つまり、あらゆる面から研究され、部分的に模倣されます。しかし、私にとってこの映画が重要なのは、そこに込められている世界観です。もっともそれは、言葉によってではなく、本質的なものは映像の体験として提出されているだけなので、その解釈は見るたびに少しづつ違ったりしますが。
最近の「Newsweek」特集号のカバーは、この映画のキーとなるイメージを使っています。本文でもコンピュータ「HAL9000」や宇宙旅行について論じられています。もともとこの映画は作家アーサー・C・クラークのコンセプトやストーリーを土台にしているわけですが、彼のインタビュー記事も掲載されています。ま、この映画で予言されたことで、現実になったこと、ならなかったことも含め、技術と人類の関係、また世界観などについて、誰もが認める参照基準の一つがここにあると言えるわけです。
ところで、HAL9000は人間をはるかに超える能力のほかに感情さえも持つコンピュータで、それゆえにプライドが高く、ついには宇宙船ディスカバリー号から自分の機能に疑いを持った人間の乗組員を排除しようとさえするのですが、実は私は初めて買ったパソコン(マッキントッシュ)に名前をつけたとき、「HAL9001」としました。それ以来、最新版のマックを次々買うことになりますが、代々その名前を踏襲して、現在のPower
Mac G4 Cubeは「HAL9008」です。
そんな話をはじめるとキリがないので、今日はこの辺でやめます。
皆さん、明けましておめでとう。今年もいろいろ面白いことを考えましょう。考えることにはお金がかからないし、実現できればもっと楽しいからね。
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